ここで差がつく!パーティーシーズンの口臭ケア(アルコール編その3)
アルコール分解のしくみと対策をご紹介してきましたが、今回は、さらにお酒と仲良くつきあうための+α情報をピックアップ。お酒と口臭についての素朴な疑問をDr.HONDAに答えていただきました。
お酒が強い・弱いは口臭に影響する?

アルコールを飲んだときの悪臭を発生させる理由の1つに、肝臓でのアルコール分解過程に関与する「アルコール脱水素酵素」「アセトアルデヒド脱水素酵素」という2つの酵素があります。(右記参照)

肝臓の処理能力は個人差があり、さらにアルコールを分解するこれらの酵素の保有量が人によって異なるため、同じようにお酒を飲んでも口臭発生状況は異なります。つまり、アルコール分解能力が低い人の場合はより長く臭気を発散することになります。

比較的口臭・体臭が出にくいお酒はある?
お酒の種類というよりも、お酒のアルコール度数と摂取量が口臭発生に影響すると言えます。つまり、血中にどれだけアルコールがあるか、ということです。まず、アルコール量が多いほど口腔内は乾燥し、乾燥による口臭が発生します。また、アルコール量が多いほど、肝臓でのアルコール分解に時間がかかるため口臭が発生しやすくなります。 アルコールを摂取する場合は、水分をしっかり取ることが大切です。

▼お酒の基礎知識(種類とアルコール度数のめやす)

お酒の種類
度 数
アルコール量
ビール (中びん500ml)
5.0%
20g
ウイスキー (ダブル60ml)
40.0%
20g
ブランデー (ダブル60ml)
40.0%
20g
焼酎 (25度の場合1合180ml)
25.0%
36g
ワイン (1杯120ml)
12.0%
11g
清酒 (1合180ml)
15.0%
21g
日本人はお酒が弱い?

日本人には、アセトアルデヒド脱水素酵素量が低い人が多いです。(お酒を飲むとすぐ赤くなってしまう人です。)このような人は特に注意が必要です。

口腔内乾燥は持続する上、悪臭のするアセトアルデヒドが長時間血液に滞留するからです。

アセトアルデヒドは体表からも放出されるので、体表から放出されると酸 に変化してすっぱい臭いも加わり、さらにひどい悪臭になります。

お酒が弱い人は「うまく」断ろう

パーティーなどのシーンで、「お酒が弱いのに勧められると断りづらい…」ということはありませんか?そんな状況をうまく乗り切るポイントは、うまくお酒を断れるようになることです。

●立食パーティーでは他の人を紹介して場所を移動したり、お酒に似た色のジュースを飲むなど、お酒を飲まなくてもよいようにする。

●勧められた場合は、「おいしくいただいています」「十分いただきました。ありがとうございます」など、相手を気遣いながらも意思をはっきり伝える。

編集後記
今回はお酒と口臭について取り上げましたが、いかがでしたでしょうか? パーティーなどでのお酒は、場を盛り上げる潤滑油。楽しくお酒とつきあいながら、口臭もしっかりケアできるオトナになりたいものですね。