2007年11月、Dr.HONDAは北欧に向かいました。その目的はスウェーデンで開催されるデンタルショー「SWEDENTAL」の視察です。 歯科技術と国民のデンタルケアの意識が非常に高い北欧。そこで開催されるデンタルショーは他国とのものとは一味も二味も違ったようです。北欧の歯科事情も含め、今回よりシリーズでお伝えします。

Swedental(スウェーデンタル)は、スウェーデンの歯科学会などにより開催されるスカンジナビア半島での歯科業界一大イベントです。第一回は1973年、それ以降毎年開催されているという歴史あるデンタルショーです。

毎年200以上の企業が世界約10カ国から出展し、13000人以上の歯科関係者が来場。今回2007年のSwedentalでは、3500名もの歯科関係者が、ショーが開催するプログラムにエントリーし、97もの講演が3日間の間に行われました。 過去ストックホルムで開催されたSwedentalでは、スウェーデンで活躍するほぼ50%もの歯科医師が参加したとのこと。

歯科業界のプロフェッショナル達にとっては見逃すことのできない重要な意味を持つデンタルショーなのです。

Swedentalのオーガナイザーの一つ、スウェーデン歯科学会(Swedish Dental Association)。この学会が設立されたのは驚くことに1860年!!世界に現存する2番目に古い学会なのだそうです。

当時日本は幕末であることを考えると、歯科に対する意識は日本人と比べ圧倒的に早くからあったことが分かります!!彼らはSwedentalの他、多くの歯科学会を毎年開催しています。

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文字通り、Swedentalはスウェーデンで開催されます。このデンタルショーは年一回開催され、場所はスウェーデン国内都市を転々と変わります。

今回の開催都市はGothenburg(ヨーテボリ)。

人口約48万のスウェーデン第二の都市で、自動車のボルボVolvo、カメラのハッセルブラッドなど日本人にも身近な存在のグローバルな企業やその工場があります。まさに工業国スウェーデンを代表する都市です。

この地は昔から港町として栄え、現在でも国の重要な港のひとつとして、イギリス、ドイツ、オランダ、デンマークへのフェリーが発着しています。

デンタルショーだけでなく、観光地としてもぜひ訪れてみたい魅力的な都市ですね。

北欧とはヨーロッパの北部にある国々のことを指し、一般にデンマーク・スウェーデン・ノルウェー・フィンランド・アイスランドが含まれます。そのうち、デンマーク、スウェーデン、ノルウェーの三国をスカンジナビア(Scandinavia)と言います。デンマーク、スウェーデン、ノルウェーの三国は人種的にも言語的にも共通点が多く、「北欧」と言った時に含まれるフィンランドは、多くの点でスカンジナビアの三国とは異なるようです。

福祉が充実していることで有名な北欧ですが、IKEAをはじめとする家具やNOKIAの携帯など、工業デザインの強さも見逃せません。 医療制度や教育制度を徹底し、国民生活の保障を確かなものにしながら、同時に年々経済成長をも達成している北欧の国々。このような高度な社会が背景にあるからこそ、高度な歯科治療制度が存在すると言えるでしょう。

格差社会と言われる日本は北欧に学ぶべきところがたくさんあるのではないでしょうか。 まずは身近なデンタルケアに対する意識から見習っていきましょう。 次回からは実際のデンタルショーの様子を詳しくお伝えします!

福祉政策を充実させながらも経済成長の著しい北欧の国々。国際競争力の点から見ても評価は高い。
●参考:スカンジナビア政府観光局